みなさんこんにちは。
カメは爬虫類の中でもメジャーなペットですよね。
今回はそんなカメの中でもミシシッピアカミミガメについてまとめていきたいと思います。
しかし、緊急対策外来種に指定されてしまいました。。。
そんなミシシッピガメの飼育の方法についてもまとめていきますが、飼育する際には絶対に責任を持ちましょう!
今回はミシシッピアカミミガメについてのポイント、
「そんな長い名前のカメ、聞いたことないな…」と思った人。
ひょっとして「ミドリガメ」ならば聞き覚えがあったりしませんか?
小さな姿しか知らない「ミシシッピアカミミガメ」。
その姿にクローズアップしていきましょう。
目次(クリックで飛べます)
ミシシッピアカミミガメの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?
祭囃子が心地よい夏のお祭りや夕涼み会。
誰もが目にしたことのある「金魚すくい」ですが、「亀すくい」もあるようです。
小型の網ですくって取れたらカメが貴方のもの。
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/泳げミドリガメ.jpg)
この亀すくいによく使われていたのが「ミシシッピアカミミガメ」です。
500円玉とそうそう変わらない大きさの子ガメの時期、彼らの体色は綺麗なグリーン。
ですから「ミドリガメ」なんて名前がついたのです。
ちなみに大人になると濃緑から黒褐色になり、腹側が鮮やかな黄色に黒の斑点。
そして「耳」あたり(正確には目の横)が鮮やかな朱色になるのが特徴です。
英名も「Red eared silder」、赤い耳のカメとわかりやすいです。
(*スライダーはアメリカの川に住むカメ。)
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/砂場のミシシッピアカミミガメ.jpg)
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/ひっくりかえったミシシッピアカミミガメ.jpg)
丈夫な個体が多く、育てやすい種類であるといえます。
どんな食べ物でもかまわず口にするほど食いしん坊です。
性格も比較的人に慣れやすく、素早く飼い主を追いかけてくれたりします。
臆病でずっと物陰にいる…ということは少なく、アグレッシブな動きを見せてくれます。
そんなミシシッピアカミミガメですが、「どこから」やってきたのかおわかりでしょうか?
ミシシッピアカミミガメは外来種なの?
ミシシッピアカミミガメは、その名の通りアメリカのミシシッピ川から輸入されました。
もちろん安易なブームに乗っかって輸入・繁殖したり、
安易な考えで飼ってすぐ捨てる人達が一番悪いのはいうまでもなく、彼らに罪はないのですが…。
ミシシッピアカミミガメも飼ってみたはいいものの、飽きたり世話が面倒になったりで
捨てられた個体が繁殖してしまっています。
更に詳細は以下をご覧ください。
ミシシッピアカミミガメは環境省に特定外来生物に分類されたの?
日本では環境省が、外来種の定義を定めています。
その中で「特定外来生物」という項目があります。
「外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ
被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定されます」
(引用:環境省ホームページ )
ミシシッピアカミミガメは2019年時点では登録されていません。
しかしその爆発的な増加から、「緊急対策外来種」に指定されてしまいました。
緊急対策外来種とは
「対策(防除、遺棄・導入・逸出防止等のための普及啓発など)の緊急性が高く、
特に、各主体(国、地方公共団体、国民など)がそれぞれの役割において、積極的に
防除を行う必要がある外来種」(引用:環境省)
というものです。
人間にとっては身勝手な理由ながら、ありがたくないわけですね…。
そうすると駆除が必要になるわけですが…。
ミシシッピアカミミガメの処分や駆除の方法は?
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/カメ大集合.jpg)
悲しいことですが、ミシシッピアカミミガメは「日本の自然」においてよく見られます。
つまり心無い誰かが河川や公園などに捨ているということ。
近くの川で日向ぼっこしているのは皆このカメで、在来種は一匹もいないなんてザラです。
力も強く体も大きいカメですから、日本の在来種を蹴散らす勢いで繁殖してしまうのです。
駆除は、網罠や、甲羅干しする浮島に落とし穴を作るやり方が一般的です。
名古屋市は魚のアラなどをエサに、繁殖している河川の各所に罠を配置しています。
かかったカメの内外来種のみを選別し、殺処分しています。
残念なことですが、年間数百匹が捕獲される状態ではやむなしと言えます。
ミシシッピアカミミガメが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
ミドリガメの時期は精々数センチの彼ら。
ですが大人のミシシッピアカミミガメは全長30㎝近くにもなります!
到底金魚鉢や小さい水槽で飼える代物ではありません。
飼いきれないといって捨てる人はこの大きさを想定していなかったのでしょう。
また寿命も30年と、犬や猫より長生きなのも特徴的です。
10歳の頃にとったなら、40歳になるまで生きるのです。
大切に飼いきる覚悟のある人以外は、おススメできない動物です。
ミシシッピアカミミガメの臭いは気になるの?
基本的に肉を食べると体臭は強くなります。
それを防ぐために歯磨きや風呂で自らを清めるのが人というもの。
しかしカメにはそんな習慣はありません。
精々が日向ぼっこで甲羅を干し、有害な物質や細菌を日光で殺菌するくらいです。
カメは水中でエサをとり排泄します。その水を飲んだり、泳ぎもします。
ミシシッピ川で暮らしていたころはそれでよかったのですが、人が飼育する
カメは水槽の中の環境がすべて。
飼い主が掃除をさぼれば、たちまち臭うでしょう。
さて、次は悪臭を防ぎ、カメを大事に飼う方法になります。
ミシシッピアカミミガメの飼育(飼い方)方法は?水温や水深、水槽の選び方も!
ミシシッピアカミミガメを飼育することは容易です。
甲羅の10倍程の大きさの水槽に甲羅が被るくらいの水を入れ、
煉瓦などで休憩スペースを作ります。成体だと衣装ケースなどが活用できます。
子ガメは溺死の危険性がありますので、登りやすい浮島を確保することが大事です。
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/カメインバケツ.jpg)
水はカメの生命線です。こまめに取り変えます。
1日に一度取り換えても追いつかないほどカメの汚すスピードはすごいもの。
真夏は特に気をつけなくてはいけません。
脱走や怪我の危険があるので、掃除の際はカメを確保してください。
子どもの時は更に注意が必要です。次項に続きます。
ミシシッピアカミミガメが赤ちゃん(子供)のときはどう育てればいいの?
子ども体温という言葉がありますが、変温動物たる爬虫類は無縁の概念。
特にミドリガメ時代のミシシッピアカミミガメはまだひ弱です。
冬だからと冬眠させると、永眠になってしまうことも…。
子ガメは最初の1,2年は水中ヒーターなどで水を保温して育てましょう。
常に水温を20度前後に保てるというのならばずっと冬眠させないでいてもよいのです。
冬眠は本来、エサのない冬場を乗り切るための非常手段。
安穏に暮らせるのならば、カメにとってもそれに越したことはありません。
ミシシッピアカミミガメの餌と量はどうする?どう餌やりすればいい?
市販のカメ専用フードを与えましょう。
新鮮なササミ肉や刺身、微量の果物などもタンパク・ビタミン源となるので与えてもOKです。
ただしこういったエサは水が汚れやすく、傷みやすいために、様子を見ながら与えましょう。
加工食品は塩分や添加物が問題となります。あげないほうが無難です。
最低一日1回はエサが必要です。量は基本はカメのその日の食いつきぶりを見て決めましょう。
子ガメの時期は欲しがるだけあげても大丈夫ですが、大人になると必要な分以上は食べなくなります。
エサを食べないときは下記をご参照ください!
ミシシッピアカミミガメが餌を食べない!大丈夫?
カメは水温の違いで、エサへの食いつきが格段に変わってきます。
かといって無闇に水温を上げてはカメが苦しむだけです。
またエサを節約したいからと水温を下げて冬眠を促すのは言語道断です。
意外と多いのが、「まだエサが残っているから」と古いエサをそのままにしておくタイプ。
ふやけてダメになったエサをカメは好みません。食べ切らなかった分は捨ててください。
その他にも「水は汚れていないか?」「冬眠の前触れではないか?」をチェックしてください。
さて。カメに限らずペットを飼育していると「繁殖」が頭をよぎるものですが…。
ミシシッピアカミミガメの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
カメの性別はわかりにくいです!
基本はカメをひっくり返し、その尻尾と生殖器当たりの様子でわかります。
爬虫類は排泄も交尾も全て同じ「総排泄孔」から行います。
尻尾の穴が、甲羅のフチより外に飛び出ていて、尾も太く長いのならばオス。
逆に穴が甲羅の内側にあり、尾が細く短いならメスです。
子ガメの内はまず判別不可能なので、無闇に多頭飼育は控えた方がよさそうです。
大繁殖しても困りますからね。
ミシシッピアカミミガメがかかりうる病気は?対策方法も!
水辺に生息するカメ全般に言えますが、一番の病の原因は「水の汚さ」にあります!
面倒だからと汚い水のまま数日間変えないでいる、新しい水を継ぎ足すだけ…。
なんて飼育方法だと、不潔な水のせいでカメの身体にカビが生える「水カビ病」になります。
エサを食べるときその水も飲むわけで、内部疾患を引き起こすこともしばしば。
またやはりカメに起こりやすい病でツートップなのが、「くる病」です。
この病の原因は日光不足。
カメは日光浴をして、生きるために必要なビタミンEを生成します。
人ですら日光不足に耐えられないのに、ましてやカメはひとたまりもありません。
どれだけ忙しくても、ちゃんと甲羅干しする時間はしっかりとってあげましょう。
もちろんほかりっぱなしで熱中症など別の病気を起こさせるのはNG。
物で逃げ込める日影を作る、水温には影響のないようにするなど、細やかな気配りが必要なのです。
エサによっては必要な栄養素を強化したものがありますし、
水を綺麗に保つフィルターも高性能なものを選べば手間が省けます。
賢くアイテムを選びましょう。
どうしても冬眠させる場合も、お伝えしておきますね。
ミシシッピアカミミガメは冬眠するの?
自然の状況下では、在来種と同様にミシシッピアカミミガメも冬眠します。
もし冬眠させるならば、徐々に水温が下がるにつれてエサを少なくし、底面に落葉や水ゴケを
用意します。落葉は水につけてあく抜きをしておきます。
水槽を静かな冷暗所へ置き、カメが水ゴケなどに入り込んだら水を深めに入れて様子を見ます。
水温は5~10度に保ち、凍結などないように気をつけます。
カメの皮膚がぶよぶよしている、白っぽくなったなどは冬眠失敗の合図です。
急いで保温器などで温めてあげましょう。
中途半端にすると半冬眠となり、衰弱して命にも関わります。
実は冬眠は繁殖には必要不可欠な体験だったりします。
さて、ミシシッピアカミミガメの繁殖の詳しいことについては次をご確認ください。
ミシシッピアカミミガメの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
![](https://hachurui-japan.com/wp-content/uploads/2019/05/かめめめめめめめめ.jpg)
在来種を蹴散らすほどのパワーは、その繁殖力にあります。
ミシシッピアカミミガメは一年に3回は産卵の機会に恵まれます。
一度に産む卵も20個を超えるなど、物量で攻めていくスタイルです。
5~8月の初夏から盛夏にかけて、水辺近くの土や苔の上に生み落としていきます。
カメは子育てしません。飼育下で産んだ場合は苔ごと別の水槽に移します。
気をつけるのが「上下」!下手に動かすと孵化できません。
必ず動かす前に×なり天地無用なり書いて、間違えることないようしましょう。
湿った土や水ゴケの上に置湿度を保つと、自然と孵化します。
ミシシッピアカミミガメは食べることができるの?どう料理する?
カメはサルモネラ菌や寄生虫の問題がありますので、おすすめはしません。
食用ガメというとすっぽんが思い浮かびますが、あれは適切な管理下に置かれているもの。
駆除の結果食用にしたいということならば、まず専門家の方にお聞きした方がよさそうです。
最後に、ミシシッピアカミミガメの流通等についてお話ししましょう。
ミシシッピアカミミガメの販売価格や値段はどれくらいなの?
値段はとても安く、亀すくいの料金1回500円と変わりありません。
精々1000円といったところでしょうか。
子どものお小遣いで買えてしまうほど安いので、つい気軽な気持ちで飼育しがちですが、
水槽やフィルター、エサなどで結構な金額になります。
将来的には高くつきますよ。
ミシシッピアカミミガメのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイント16個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ミシシッピアカミミガメの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?
子どもの内は鮮やかな緑ですが、大人になると濃緑から黒の甲羅になります。
腹は鮮やかな黄色です。目の横の朱色ですぐにわかります。
物恐じしない性格で、飼い主の後をついてきたりします。
②ミシシッピアカミミガメは外来種なの?
紛うことなき外来種です!
名前の通り、本来はアメリカのミシシッピ川に生息しています。
日本で見かけるのは捨てられてしまった野良ガメです。
③ミシシッピアカミミガメは環境省に特定外来生物に分類されたの?
指定されてはいませんが、時間の問題かもしれません。
④ミシシッピアカミミガメの処分や駆除の方法は?
網や落とし穴の罠で捕獲して、殺処分しているところが多いようです。
⑤ミシシッピアカミミガメが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
成体は約30㎝、寿命は30年程です。
かなり長いお付き合いになるので、生半可な気持ちでは飼育できません。
⑥ミシシッピアカミミガメの臭いは気になるの?
肉食に近い食性ですし、水を不潔にしていればさらに臭います。
こまめに掃除してあげましょう。
⑦ミシシッピアカミミガメの飼育(飼い方)方法は?水温や水深、水槽の選び方も!
十分な大きさの水槽に、綺麗で適温の水を入れて、隠れ家や浮島を作ります。
水槽は大体甲羅の10倍、小さくても4倍以上はなくてはいけません。
必ず甲羅が漬かる水深にしましょう。
⑧ミシシッピアカミミガメが赤ちゃん(子供)のときはどう育てればいいの?
清潔な水で、たっぷりの栄養の元育ててください。
大人と違ってまだまだ不器用なので、ストレスのない環境づくりを。
⑨ミシシッピアカミミガメの餌と量はどうする?どう餌やりすればいい?
最低一日一回。量は食いつきを見て与えましょう。
子ガメはできるだけ多く、大人ガメは適度に。
⑩ミシシッピアカミミガメが餌を食べない!大丈夫?
水の汚れ、水温がポイントです。水はいつも綺麗かつ適温に保つようにしましょう。
またエサもカメが食べたくなるような工夫が必要です。
⑪ミシシッピアカミミガメの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
裏返して腹側の尻尾の様子から見ますが、素人判断では正直難しい!
⑫ミシシッピアカミミガメがかかりうる病気は?対策方法も!
水と日光がカメの命と直結しています!
汚い水では水カビ病など、日光不足ではくる病などで苦しみます。
適切な飼育をしましょう。
⑬ミシシッピアカミミガメは冬眠するの?
水温が10度以下になると、カメの動きは鈍り、徐々にスリープモードになっていきます。
冬眠は本来カメにとって苦肉の策。
出来るならばヒーターなどで水温を上げてスキップさせましょう。
そうでなければ冬眠できるような環境を作って、間違いを防ぎましょう。
⑭ミシシッピアカミミガメの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
初夏から盛夏にかけて3回程産卵の機会があります。
かなり大量の子ガメが生まれるので、興味本位で繁殖してはいけません。
⑮ミシシッピアカミミガメは食べることができるの?どう料理する?
野生のものはどのような病原菌に侵されているかわからないのでおすすめしません。
どうしてもというならば自己責任の元行いましょう。
⑯ミシシッピアカミミガメの販売価格や値段はどれくらいなの?
メジャーなカメなので、販売価格はかなり安価です。
それこそ亀すくいレベルならば500円程度ですし、ペットショップでもあまり変わりません。
もちろん大切なペットとして迎えるのならば、大手のショップに行くのが確実です。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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