みなさんこんにちは。
本日は、ブチイモリの生態についてまとめていきたいと思います。
ブチイモリは安価なイモリですが、幼体・成体の見た目が劇的に変化することが広く知られています。
かなり広い範囲に分布し、基亜種と亜種を合わせると4種類にもなります。
上陸直後の個体はかなり癖が強いのですが、ここでは自身の飼育体験も踏まえながら、ブチイモリについてご説明していこうと思います。
今回は、ブチイモリについてのポイント、
以上7個の点についてお伝えします。
それでは、ブチイモリの写真(画像)を見ていきましょう!
目次(クリックで飛べます)
ブチイモリの写真(画像)!特徴や性格は?学名や英語名はなに?
写真がブチイモリの基本的な種類(基亜種)です。
亜種も含め4種いるブチイモリの中で、一番スタンダードに入荷される種類です。
このブチイモリは俗称グリーンニュート(英名:Green Newt)和名は東部イモリ(学名:Notophthalmus viridescens viridescens)と呼ばれています。
正式な英名はEastern Red-spotted Newtです。
ブチイモリの特徴は上陸直後の幼体が真っ先に挙がります。
上陸した幼体は体色がオレンジから赤色であり、強い毒性を持ちます。
成長するにつれ警戒色である体色も薄れ写真の様な成体になりますが、余りに毒性が強いため生息地では幼体を捕食する動物は皆無です。
この特徴的な幼体をレッドエフト(Red eft)と呼びます。
亜種の多さも特筆すべきでしょう。
ブチイモリは先に述べた基亜種の他に、3種類の亜種が存在します。
亜種はそれぞれペニンシュラ(Notophthalmus viridescens piaropicola)セントラル(Notophthalmus viridescens louisianensis)キレスジ(Notophthalmus viridescens dorsalis)と呼び生息地はもちろんのこと、体長や体表の模様が著しく異なります。
繁殖期の特徴としてはオスの後脚が異様に肥大化し、この後脚でメスをがっちりと包接します。
ブチイモリの生活圏は幼生時代はもちろん水生です。
そしてレッドエフトになると完全陸生、成熟すると半陸棲となり、ライフステージにより生活の場をせわしなく変えます。
性格はやや臆病ですが、適切なシェルターを入れてあげるとだいぶ落ち着き、ピンセットから餌を摂るほどには人馴れします。
次は、ブチイモリの生息地(分布)をお伝えします!
ブチイモリの生息地(分布)はどこなの?
写真は幼体のレッドエフトです。
ブチイモリはカナダのニューブランズウィック州からオンタリオ州、アメリカミシガン州からミシシッピ州東部まで、北アメリカ大陸に広く分布します。
日本でいえばさながら「アカハライモリ」のような存在でしょうか。
主生息地は近場に緩やかな小川や沼がある広葉樹林を好みます。
次に、ブチイモリの大きさと寿命をお伝えします!
ブチイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさ(全長)に成長する?寿命は?
写真は繁殖行動を行うブチイモリの雌雄です。
ブチイモリは基亜種・亜種で大きさがかなり異なりますが、概ね6cm~11cmほどの小型イモリです。
一般的に国内入荷するのは基亜種のグリーンニュートなので最大サイズはオスが11cmほど、メスは9~10cmほどになります。
写真の通りブチイモリは雌雄差でさほど大きさの変化はありません。
メスの方がやや小さいくらいでしょう。
次は、ブチイモリの飼育(飼い方)方法をお伝えします!
ブチイモリの飼育(飼い方)方法は?飼育環境や温度はどうする?どう餌やりすればいい?
入荷するのはほぼ成体のグリーンニュートなので、この基亜種についてお話しさせて頂きます。
北アメリカの冷涼地帯に生息するので、秋から春先にかけての保温は不要です。
ただブチイモリ飼育にとって夏場がカギになります。
他の有尾類同様に夏場は最高でも25℃付近が限界です。
成体は陸生傾向が強い半水棲・半陸棲なので、熱帯魚器具では水槽用ファン、それでも高温ならば冷蔵庫・ワインセラー等に入れてやり過ごしてください。
ベストな方法はエアコンの使用です。
現地では陸生傾向がやや強く雑木林などに生息しますが、必ず近場に何かしらの水場が存在する環境を選びます。
ブチイモリはやや湿度が高く、必然的に水たまりのできるような環境を好みます。
ですので湿度はかなり高めを維持しましょう。
基本は水場の少ないアクアテラリウムで充分です。
元々餌付きの悪いイモリですが、冬場は全く摂食しなくなり冬眠に入ります。
冬眠明けはかなり痩せてしまいますので、秋口の十分な給餌が生存率を左右するのです。
餌はミミズや冷凍赤虫、慣れれば人工飼料等も餌付きます。
ただ大変粗食なので、くらいつくまで根気よく与え続けてあげてください。
次に、ブチイモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方をお伝えします!
ブチイモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
ブチイモリの雌雄判別は繁殖期以外はかなり困難です。
繁殖期のオスは後脚がアンバランスなほどに太くなります。
反対にメスは形態上の変化は乏しく、一目で判別することが可能です。
繁殖期以外ですとオスの方が胴体から尾にかけ、ややスラリとした体形をしています。
メスはオスより一回りほど太めですが、100%確実な同定ではありません。
よく観察すると繁殖期以外でもオスの総排泄孔はやや隆起しています。
これらを総合的に捉えて、性別判定に努めてみてください。
次は、ブチイモリの繁殖の時期や産卵の時期をお伝えします!
ブチイモリの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
写真は自然下でのブチイモリの卵塊です(※期せずして集団産卵になっているので卵塊が大きく見えますが、通常はこの類ではありません)
繁殖・産卵は分布域により偏りがありますが、冬場から初春にかけて繁殖・産卵に至ります。
ブチイモリのメスは200~400もの大量の卵をバラバラに水草等に産みつけます。
卵は一カ月ほどで孵化し、2~3カ月かけ変態を行います。
それでは最後に、ブチイモリの販売価格や値段をお伝えします!
ブチイモリの販売価格や値段はどれくらいなの?
ブチイモリは安価なイモリとして知られています。
参考ですが10年前に購入した際は、一匹1,980円でした。
ただ年々高沸しているようで、入札の多いオークションサイトでもレッドエフト数匹が10,000数千円で取引されています。
ごく稀に見かけることもありますが、小売りでも5,000円以上と見た方が良いでしょう。
ブチイモリはほぼ野生個体が入荷し、着状態で生存率が決まります。
健康な個体を探し出し、ぜひ繁殖まで持ち込んでみてください。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
ブチイモリのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは7個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ブチイモリの写真(画像)!特徴や性格は?学名や英語名はなに?
オレンジないし真っ赤な上陸直後のレッドエフトという有毒幼体が有名です。
繁殖期にはオスの後脚がカエルなどの無尾類のように肥大化し、メスをしっかりと包接します。
基本的に臆病な性格で、かなり飼育は困難です。
輸入される個体はほぼ基亜種で英名Green Newt、Eastern Red-spotted Newt。
学名はNotophthalmus viridescens viridescensです。
②ブチイモリの生息地(分布)はどこなの?
北アメリカ各地、及びカナダ南部に広く生息しています。
③ブチイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさ(全長)に成長する?寿命は?
輸入種はオスが約11cm、メスが9~10cmほどです。
④ブチイモリの飼育(飼い方)方法は?飼育環境や温度はどうする?どう餌やりすればいい?
陸生傾向の強い半水棲・半陸棲種なので多湿な環境で飼育します。
小型イモリなのでケージ等はプラケース等、様々なものが使用可能です。
餌食いはかなり苦労しますが、匂いの強い赤虫や動きで食欲をそそるミミズなどを根気よく与えてみましょう。
⑤ブチイモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
繁殖期はオスの後脚の肥大化で容易に判別できます。
通常状態では総排泄孔の隆起をつぶさに観察し、統合的に判断してみてください。
⑥ブチイモリの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
冬~初春にかけて繁殖・産卵を行います。
⑦ブチイモリの販売価格や値段はどれくらいなの?
10年前は1,980円と非常に安価でしたが、近年は5,000円付近がおおよその相場となります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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