みなさんこんにちは。
本日は、オオアタマガメの生態についてまとめていきたいと思います。
一属一種(五亜種)の一風変わったカメであり、その昔はリクガメ上科というリクガメの近縁種にも数えられたことがあるんです。
今回は、オオアタマガメについてのポイント、
以上7個の点についてお伝えします。
それでは、オオアタマガメの写真(画像)を見ていきましょう!
目次(クリックで飛べます)
オオアタマガメの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?木登りをするの?
オオアタマガメの特徴は、その名の通り巨大な頭部です。
この頭部、何と甲羅の中にしまうことができません。
分類上でも「一属一種」で構成される、非常に珍しいカメなんです。
また立体行動が得意で、尾っぽを巻きつけ流木や岩の上を器用に移動することができます。
ただそこは流石にカメ、木登りをすることはできません。
性格は基本的に温和ですが、同種他種問わず過密飼育をすると激しく争うこともあります。
過去流通していた際に飼育しましたが、基本はワイルド個体が販売されていました。
そのため人に懐くというより、餌やりを通して何とか触れ合えるくらいでしょう。
次は、オオアタマガメの生息地(分布)をお伝えします!
オオアタマガメの生息地(分布)はどこなの?日本にいる?絶滅危惧種なの?
オオアタマガメの生息地は中国・ミャンマー・ラオス・ベトナム・カンボジアといった、どちらかといえば東南アジアよりです。
日本には生息していません。
河川の汚染・食用や漢方薬としての乱獲・そしてペットとしての乱獲により、その数を減らしています。
90年代まではショップなどで見られましたが、2003年にワシントン条約附属書II、2013年にはワシントン条約附属書Ⅰに記載され商用目的での流通は完全にストップしています。
レッドリストにも、絶滅寸前を表すCRに記載されており、手厚い保護が続かない限り近い将来絶滅してしまうのでは?と言われています。
次に、オオアタマガメの大きさと寿命をお伝えします!
オオアタマガメが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
オオアタマガメの成体の平均的な体長は尾部も含めると、約15~18cmになります。
カメとしては中型に位置し、最大でも22cm程度で成長はストップします。
ちなみにメスよりもオスの方が巨大化します。
オオアタマガメの寿命については、確証を得る報告は乏しいのが現状です。
ただし、人工孵化に取り組んでいる海外のファームなどでは、実に20年生きた個体がまだ繁殖を試みるそうです。
一般的な他種と比べると、そこはカメ、やはり長寿なのでしょう。
性成熟にかかる年数を加味して考えると、約30年、中には50年は生きるのではないか?という主張もあります。
次は、オオアタマガメの飼育(飼い方)方法をお伝えします!
オオアタマガメの飼育(飼い方)方法は?飼育ケージの選び方も!
一般にカメの仲間は「平面の広さ」を重要視し、ケージを選ぶ傾向があります。
リクガメの仲間などが顕著な例でしょう。
ただし、お話した様にオオアタマガメは立体活動をとても好みます。
オオアタマガメの飼育ケージは、プラスアルファとして他のカメにはあまり必要のない「高さ」が重要です
自然下では河川の上流・渓流地帯に住むので、岩や流木などをふんだんに使った「アクアテラリウム」で飼育してあげましょう。
必然的にケージは大型のものが必要です。
頭数によりますが、単独飼育でも90cm台の爬虫類ケージが個人的には落ち着くことと思います。
河川の上流を好むので、高温はかなり苦手です。
夏場などは熱帯魚用のファンなどを用いるか、思い切ってエアコンで20℃付近まで室温を冷やしましょう。
逆に冬場はそこまで気を使いません。
水温・気温が10℃以下になると、水底でジッとし、冬眠を行います。
餌ですが野生下では、昆虫・両生類・甲殻類・水生昆虫・その他の動物を食す「完全肉食性」です。
飼育下では根気よく「レプトミン」などの人工飼料に慣らしましょう。
人工飼料の前段階として、ザリガニやスネールなどの貝類、オキアミを乾燥させた「クリル」などによく餌付きました。
人工飼料に餌付かせることができれば、飼育は容易になります。
野性下ではどうやら他の小型爬虫類も食べているようです。
私はミシシッピアカミミガメの幼体と一時的に同居させたことがありますが、かわいそうなことに噛み砕かれてしまいました。
そのため他のカメとの同居は避けるか、同居させたい場合はオオアタマガメと同サイズで、事故が起こらないか慎重に見守ってあげましょう。
次に、オオアタマガメの餌と量、与え方をお伝えします!
オオアタマガメの餌と量はどうする?どう餌やりすればいい?
オオアタマガメのベストの餌は前述の人工飼料です。
ただなかなか餌付かないことも多いので、その様なケースはまず「ザリガニ・カニ・エビ」などの生きた甲殻類から始めてください。
順調に生き餌を食べる様ならば「刺身・アサリなど・乾燥オキアミ(クリル)」へと徐々に移行し、その最中に「人工飼料」を与えてみてください。
最初は見向きもしませんが、慣れてくると口に入れて吐き出すという仕草が見られます。
ここでめげずに何度もチャレンジしてみてください。
どうしても生き餌しか食べない「頑固な個体」であり、餌を食べずに痩せていくようでしたら、ショップなどで「アメリカザリガニ」やアロワナ用の「ウキガエル」などを与えましょう。
オオアタマガメはカメとしては活発な運動量を誇り、代謝も大きい部類に入ります。
結構な大喰らいなので、一日一回は給餌した方がベターです。
次は、オオアタマガメの繁殖の時期や産卵の時期をお伝えします!
オオアタマガメの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
野性下でのオオアタマガメの産卵は、春から夏にかけての6~9月です。
初春頃から繁殖活動は行うので、オスとメスを様子を見ながらお見合いさせてあげてください。
充分性成熟していないと、最悪縄張り争いを始めかねないので、ケンカをするようでしたらすぐに別ケージに引き離します。
ただ人工繁殖は性成熟までの期間や、一度の産卵数が1~3個と非常に少なく、かなりの高難易度です。
自然の光が届く屋外やビニールハウス等での繁殖ファームが海外では主流です。
個人ではハードルが高いですが、絶滅の危機に瀕している生き物です。
運よくオス・メスの個体が手に入った方は、是非繁殖までこぎつけてみてください。
それでは最後に、オオアタマガメの販売価格や値段をお伝えします!
オオアタマガメの販売価格や値段はどれくらいなの?
私がショップでオオアタマガメを購入したのは、ワシントン条約以前の1995年です。
その際は一匹1,980円という、今では考えられないような、非常に安価で手に入りました。
ただ2021年現在は、国際間の商取引が原則禁止であることと、原産国での保護施策により入手は非常に難しくなっています。
例外として人工繁殖個体が挙げられますが、前述したようにブリーディングの困難さや一度の産卵数の少なさが原因で、なかなか国内流通も乏しくなっています。
おそらく購入する際は、最低でも数万円単位の予算を見込んでおく必要があるでしょう。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
オオアタマガメのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは7個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①オオアタマガメの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?木登りをするの?
やはり爬虫類です。基本的には余り懐かないと考えてください。
立体活動は得意ですが、木登りをすることはできません。
②オオアタマガメの生息地(分布)はどこなの?日本にいる?絶滅危惧種なの?
中国・ミャンマー・カンボジア・ラオスが生息国です。
ワシントン条約Ⅰ類、絶滅寸前にカテゴライズされる「絶滅危惧種」です。
③オオアタマガメが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
多くは20cmをオーバーすることはありません。
一応の記録として22cmほどのオス個体の報告が過去にあります。
寿命は不明な点が多いのですが、推定20年以上は生きるものと思われます。
④オオアタマガメの飼育(飼い方)方法は?飼育ケージの選び方も!
高さのある広いケージ、90cm以上のものを用いてください。
立体活動が得意なので、脱出を防ぐ「蓋」は必須です。
⑤オオアタマガメの餌と量はどうする?どう餌やりすればいい?
活動量の多いカメです。
なるべく多くの餌を与えましょう。
生き餌→なまの餌→人工飼料といった具合に慣らしてあげてください。
⑥オオアタマガメの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
通年産卵は6~9月、繁殖行動は冬眠明けの初春から始まります。
⑦オオアタマガメの販売価格や値段はどれくらいなの?
国際取引や国家単位での保護施策がとられており、90年代以前の流通量は今後見込まれません。
あくまでブリーディング個体で入手という形になりますが、流通自体かなり稀で、数万単位の高額種ということを頭に入れておきましょう。
以上がオオアタマガメの説明となります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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