【クシイモリの生態!】飼育方法や販売価格について等6個のポイント!

 

みなさんこんにちは。

本日は、クシイモリの生態についてまとめていきたいと思います。

 

クシイモリはイモリ科ヨーロッパイモリ属に分類され、英語で「Crested Newt」学名は「Triturus cristatusと言います。

このイモリはヨーロピアンニュート(Newt:ニュートはイモリという意味)の代表格です。

ヨーロッパでは有尾類の繁殖が盛んであり、日本ではどうあがいても繁殖できない!…そんな種の繁殖を簡単に行ってしまうんですね。

正にイモリ先進国と言えます。

 

今回は、そんなヨーロピアンニュートのメジャー種「クシイモリ」についてのポイント、

①クシイモリの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?
②クシイモリの生息地(分布)はどこなの?
③クシイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
④クシイモリの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にしているの?
⑤クシイモリの販売価格や値段はどれくらいなの?
⑥クシイモリの種類や品種はなにがいるの?スジイモリの違いや見分け方は?

 

以上6個の点についてお伝えします。

それでは、クシイモリの写真(画像)を見ていきましょう!

 

クシイモリの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?

 

 

写真は繁殖期に入水したオスのクシイモリです。

 

多くのヨーロピアンニュートは繁殖期に形態変化することが知られています。

クシイモリも例外でなく、その名の通り「櫛状」のぎざぎざの「クレスト」という大きな背ビレのようなものが隆起します。

クシイモリのクレストは尾部まで続きますが、いったん凹状になり尾部のクレストは櫛状ではなく、なだらかになるのが特徴です。

 

繁殖以外はほぼ完全な陸生ですが、広大なヨーロッパでは水辺を離れない「半水棲種」も確認されています。

 

同じくヨーロッパのスペイン・フランスに分布するイベリアトゲイモリほど大きくはなりませんが、かなり大きくなる種として知名度も抜群です。

 

クシイモリは繁殖期(水生形態時)は比較的頻繁に餌も食べアクティブに動き回りますが、上陸するとやや陰性が強くなります。

普段はうっそうとした雑木林などの土壌下に潜んでおり、頂点分解者とも言えるでしょう。

陸生形態時は華やかさは消え、その性格も臆病になりがちです。

 

ただし、よく飼い込まれた個体はなかなか人馴れをするようです。

ケージを開けるとその音に反応し餌をねだりに這い出てきたり、時には通りがかる人影にも反応するほどよくなつきます。

 

国内で手に入るのはほぼ養殖個体なので、野生種と比較し人間との距離感が近い傾向が顕著です。

 

次に、クシイモリの生息地(分布)はどこなのかについてお伝えします!

 

クシイモリの生息地(分布)はどこなの?

 

 

写真は野生種の生息地です。

 

クシイモリはヨーロピアンニュートの代名詞であり、ヨーロッパ全土に広く分布します。

 

具体的にはヨーロッパの中部から北部にかけて、島国であるイングランド・スカンジナビア半島の南部よりの地方・そしてロシアのウラル山脈付近まで幅広く進出します。

一部の地域群を除き繁殖期以外は完全な陸生種です。

草木の生茂った雑木林等の岩や倒木の下、腐葉土の様な落ち葉の陰など、暗くジメジメした場所を好みます。

 

それでは、クシイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長するかと寿命はどれくらいかについてお伝えします!

 

クシイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?

 

クシイモリはヨーロピアンニュートの中でも、巨大化するイモリとして有名です。

 

イモリの最大種はフランス・スペインに生息するイベリアトゲイモリで約30cmにもなります。

イベリアトゲイモリには劣りますが、クシイモリもメスの最大全長が20cmにまで達し、イモリとしてはかなりの大きさと言えます。

オスのクシイモリはメスに比べ若干小さく、15~17cmほどです。

 

クシイモリの記録に残る最大寿命は何と25年!

これは飼育下での記録で、野生下では天敵や思わぬアクシデントなどが原因で、寿命はかなり目減りするでしょう。

それでも10数年は生き続けるようです。

 

日本固有種のアカハライモリとほぼ同等の寿命です。

大切に飼い込みと四半世紀も付き合い続けられるイモリなんですよ!

 

次は、クシイモリの飼育(飼い方)方法についてお伝えします!

 

クシイモリの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にしているの?

 

 

上記写真はクシイモリの幼生です。

 

クシイモリの飼育の要は低温を保つことに尽きます。

 

イモリの仲間有尾類は、脊椎動物としてはかなりイレギュラーであり、冷涼な環境下でなくては長期飼育は見込めません。

完全水生種なら水を冷やすだけでいいのですが、クシイモリのような陸生種は空気を冷やす必要があるので少々手間がかかります。

凍ったペットボトルやアイスノン等でケージを冷やす飼育者もいますが、局所的に冷える上に、夏場はすぐに溶け極端な温度差が生じるので緊急の時以外は絶対に避けてください。

冷蔵庫やワインセラーにタッパー等に入れ飼育する方法もありますが、観賞目的の意味が薄れます。

余裕があるならば夏場はエアコンをフル稼働させるのが一番ベストな方法です。

 

クシイモリは大型なイモリですが代謝は少なく、気に入ったシェルター等から滅多に動きません。

そのため極端に大きなケージは不要です。

真上から給餌することが多いので蓋つきの衣装ケースも使えます。

もちろん水槽でも構いません。

水槽は最低40cm規格であれば十分なほどです。

繁殖を狙うのならば十分な水量と深さが必須なので、最低でも60cm規格水槽を用意しましょう。

 

陰性傾向の強いイモリなのでシェルターは不可欠です。

意外にストレスが溜まりやすいので、流木等を組み合わせたり、爬虫類用の素焼きウェットシェルターを流用します。

シェルターはクシイモリの身体が壁面に密着できるものを選んであげましょう。

 

野性下での餌は動きの遅い陸生巻貝・ミミズ等のワーム類・ナメクジ・昆虫・ワラジムシ等の下位分解者・トビムシ・節足動物など、多岐に渡ります。

飼育下では活餌メインの方が状態良く飼育できます。

後脚を取ったS~Mサイズのヨーロッパイエコオロギ・フタホシコオロギ・ローチ(ゴキブリ)や、シルクワーム(カイコの幼虫)ハニーワーム(蛾の幼虫)などが比較的手に入れやすい活餌ですね。

 

その他、冷凍飼料や人工飼料にも餌付きます。

冷凍餌は冷凍コオロギやアカムシ、やや高価ですが熱帯魚の色揚げ用のムカデ等も好みます。

人工飼料は必ず完全肉食性動物用の物を与えます。

代表例としてはテトラ社のカメ用フードのレプトミン、ひかりクレストキャットなどで、そのまま与えずやや湿らせてからピンセット等で動きをつけ食いつかせましょう。

 

また多湿を好みますが、高温多湿の環境ですとガス交換などの代謝が上手く行かず弱ってしまいます。

高温の場合は水入れ容器を設置しやや乾燥させ、低温の場合は一日一回時間を決めて必ず霧吹きをしてあげましょう。

 

それでは次は、クシイモリの販売価格や値段はどれくらいなのかについてお伝えします!

 

クシイモリの販売価格や値段はどれくらいなの?

 

クシイモリの価格は外国産イモリとしては安価な部類です。

 

ネット通販・オークション等では幼体がまとめ売りされており、おおよそ3匹で10,000円超です。

充分に育った成体の店頭小売価格はショップによりけりですが7,000~10,000数千円ほどでしょう。

もちろんこれより安いショップもあると思うので、足を使い探し当ててください。

 

ちなみにイベント価格は5,000円札でお釣りが来るくらいのお値段でした。

 

最後に、クシイモリの種類や品種はなにがいるのかやスジイモリの違いや見分け方についてお伝えします!

 

クシイモリの種類や品種はなにがいるの?スジイモリの違いや見分け方は?

 

クシイモリに代表されるヨーロッパイモリはメジャー種・マイナー種合わせ約11種類に上ります。

 

アルビノ種が時たま入荷されますが、品種改良はほぼ行われていません。

 

クシイモリが属するヨーロッパイモリ属は、先にお話しした「クレスト」が伸長するのが共通項です。

有名種ではマダライモリ・ダニューブクシイモリ・トルコクシイモリ・ミナミクシイモリ・アルプスクシイモリが頻繁に流通します。

 

またトルコスジイモリなどのスジイモリの仲間と生息域が被ることが多く、混同されがちです。

古くはクシイモリ・スジイモリの発達段階での細胞移植(キメラ作成)による胚分化の研究が盛んだったので、より間違えやすくなっています。

何せ生物の教科書にも載っていますからね。

ただ細かな生物学的な分類では「クシイモリ属」「スジイモリ属」という壁があり、決して同種ではありません。

見かけ上は大差なく、どちらもクレストを伸ばすのでかなり混乱しますが、分類学ではトノサマガエルとウシガエル以上の差異があると耳にしました。

 

それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!

 

クシイモリのまとめ!

 

いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは6個ありました。

覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!

 

①クシイモリの写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?

クシイモリは陰性傾向が顕著ですが、長期飼育すればそれなりに人馴れします。

繁殖期のオスのクレストが最大の特徴です。

 

②クシイモリの生息地(分布)はどこなの?

ヨーロッパ中部以北・スカンジナビア半島南部・イングランド諸島・ロシアウラル山脈近郊に生息します。

 

③クシイモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?

「大きなイモリ」として知られメスは最大全長20cm、オスは15~17cmほどとバラつきます。

長寿であり最高記録は25年です。

 

④クシイモリの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にしているの?

餌は雑木林に住む底生動物・分解者が中心で、ワラジムシ等の甲殻類・陸生巻貝やナメクジ・ミミズなどのワーム系等多岐に渡ります。

飼育は繁殖を狙わなければ完全陸生で飼育し、小型のケージで充分です。

陰性が強いのでパッと見窮屈に見える大きさのシェルターや、流木等で隠れ家を作ってあげます。

 

⑤クシイモリの販売価格や値段はどれくらいなの?

これはピンキリですが、実体験からイベント価格の5,000円以下が底値で、専門店では10,000円をオーバーすることがほとんどです。

Web上では若齢のまとめ売りが多く、例を挙げれば上陸直後の個体3匹で10,000円ほどです。

 

⑥クシイモリの種類や品種はなにがいるの?スジイモリの違いや見分け方は?

クシイモリの仲間のメジャー種(流通種)はマダライモリ・ダニューブクシイモリ・トルコクシイモリ・ミナミクシイモリ・アルプスクシイモリ等です。

品種改良はほぼ行われず、イレギュラーで発生するアルビノ種くらいでしょう。

スジイモリと似通っており混同しがちですが、分類学上ではかなりの隔たりがあります。

 

それでは今回はこれで失礼します。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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