【ツシマスベトカゲの生態!】英語名や販売価格について等5個のポイント!

 

みなさんこんにちは。

本日は、ツシマスベトカゲの生態についてまとめていきたいと思います。

 

長崎県にある巨大な離島「対馬」には、有名なツシマヤマネコを始め、特殊な生き物が多く生息します。

数年前にはこの地で琉球大のグループが「ニホンカワウソ」を再発見したと大々的に報道されました。

 

残念ながらその正体は大陸からやってきた「ユーラシアカワウソ」説が濃厚ですが、そんなロマンに溢れる島に生息するのが、今回ご紹介する『ツシマスベトカゲ』です。

 

今回は、ツシマスベトカゲについてのポイント、

①ツシマスベトカゲの写真(画像)!特徴や性格は?学名や英語名はなに?
②ツシマスベトカゲの生息地(分布)はどこなの?
③ツシマスベトカゲが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
④ツシマスベトカゲの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にして食べるの?
⑤ツシマスベトカゲの販売価格や値段はどれくらいなの?

 

以上5個の点についてお伝えします。

それでは、ツシマスベトカゲの写真(画像)を見ていきましょう!

 

ツシマスベトカゲの写真(画像)!特徴や性格は?学名や英語名はなに?

 

上記画像が野生のツシマスベトカゲです。

 

ツシマスベトカゲは有鱗目トカゲ亜目スキンク上科トカゲ科スベトカゲ属に分類されます。

 

本来スベトカゲは熱帯・亜熱帯の爬虫類ですが、このツシマスベトカゲは遥か昔、東南アジアなどの南西諸島から浮遊物に運ばれこの地に降り立ったとされています。

冬季には降雪も見られる対馬に完全に順応しており、熱帯域のスベトカゲとは生態上かなりの進化の差異が見て取れます。

なお、日本国内には琉球諸島の宮古島・八重山諸島の熱帯域に完全固有種である「サキシマスベトカゲ」という同属種も生息しています。

この2種類が日本国内に生息するスベトカゲ全種となります。

 

スキンク上科の名の通り見た目は「ニホントカゲ」に似ていますが、かなり細長い体型をしており、四肢も短く隊長の半分以上を占める尾が非常に特徴的です。

体色は黒〜褐色味がかかるのが一般で、その姿は一見両生類であるサンショウウオと見間違えるほど、光沢のある鱗を持ちます。

 

ツシマスベトカゲは完全な昼行性のトカゲであり、森林などの林床を好んで主生息地にする土壌生息種…つまり完全な陸生平面種でもあります。

その他現地では幾重にも堆積した落ち葉や、人家の岩下・垣根などに潜むことも多く、住民にはごく一般的なトカゲとして古くから認知されています。

 

餌はナメクジ・ミミズ・ヤスデなどの小型分解者…特に小さな蜘蛛や昆虫・節足動物・陸生甲殻類などを好む、昆虫食主体の完全肉食性のトカゲです。

 

ツシマスベトカゲは卵生種であり、6〜7月の初夏にメスが地中に穴を掘り、10個ほどの卵を産み落とします。

その後は特に保護することは一切なく、数ヶ月経ち自然孵化した幼体たちは、それぞれ土を押しのけて成体同様の環境下ですくすくと成長していきます。

 

性格はトカゲらしく臆病で見かけるとすぐに逃げ出してしまいます。

この時無理に捕まえようものなら、呆気なく自切をし尾を無くしてしまうので、飼育下では懐かないものとして注意深く取り扱いましょう。

トカゲの尾は栄養を溜め込む機能を有しており、またその再生にエネルギーを使うので、個体はかなり弱ってしまうのです。

 

ごく稀にですがサイズに差があるとトカゲ食い…つまり共食いをすることも知られています。

そのため大きさに差がある個体同士の複数飼育は避けて下さい。

 

体長が数cm程のトカゲなので、尾を失うことが致命傷にもなりかねません。

また再生尾は、かなりの確率で「がん化」しやすく寿命も縮めるので、くれぐれも個体の大きさには注意してください。

 

ツシマスベトカゲの学名はScincella vandenburghiと言い、英語圏では「Tsushima smooth skink」と呼ばれています。

 

次は、ツシマスベトカゲの生息地(分布)をお伝えします!

 

ツシマスベトカゲの生息地(分布)はどこなの?

 

ツシマスベトカゲは発見当初は対馬の完全固有種と見なされていました。

とこらが生態の研究を続けていくうちに、朝鮮半島にも分布することが判明しています。

あらゆる動物種は、母親個体から受け継ぐミトコンドリアDNAが固有であり、遺伝学的アプローチより判明したのです。

ただ現在生息地はこの2箇所のみであり、レッドリストでは「絶滅の危険性がなし」と記載されていますが、生息地の状況如何では非常に危うい動物と言わざるを得ません。

 

生活の主体は「リター」と呼ばれる、落ち葉や石などの堆積物が積み上がり、複雑に入り組んでいる環境下です。

その細長く短い四肢もこの様な生息域に合わせ進化したものと見られています。

完全な地上種なので樹上などに登ることはありません。

またリターはその形成過程や構成物から想像できるように非常に保湿能力に優れており、ツシマスベトカゲも高湿度の環境でなければ長く生きることは不可能です。

対馬ではほぼ南部にしか生息しておらず、これは同島に生息する「アムールカナヘビ」との棲み分けではないかと言われています。

 

次に、ツシマスベトカゲの大きさと寿命をお伝えします!

 

ツシマスベトカゲが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?

 

ツシマスベトカゲはかなり小型のトカゲであり、成長してもそのほとんどは10cmまで達しません。

過去の記録では辛うじて全長13cmほどの個体が発見されていますが、こちらがほぼ本種の最大値として周知されています。

 

その寿命は野生下では約5〜7年との調査結果が上がっています。

かなり限定された調査ですが、他種のサキシマスベトカゲやスキンク類と比較しても、概ね間違いはないと思います。

 

飼育下寿命は飼い主の腕次第といえます。

残念ながらスベトカゲの仲間はその飼育が非常に難しく、長期飼育の話はあまり耳にしません。

 

次は、ツシマスベトカゲの飼育(飼い方)方法をお伝えします!

 

ツシマスベトカゲの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にして食べるの?

 

ツシマスベトカゲの飼育はまず、その餌の調達がネックとなります。

飼育下では生き餌しか食べないと言っても過言ではありません。

現地対馬では小型昆虫類・小型のクモ類などを主食としており、それに見合うサイズを常にストックし続ける必要があります。

 

コオロギのLLサイズを種親とし、衣装ケースなどで簡単に卵・幼体を繁殖することができますが、臭いと鳴き声が相当厳しいです。

ただ、ご家族等の理解が得られるならば一番ベストな方法ですので、孵化後の幼体に各種栄養パウダーをまぶして与えましょう。

 

最近ではローチ類・デュビア類というゴキブリの仲間を使う愛好家が急増しています。

 

ローチ類は「レッドローチ」という小型ゴキブリが有名ですが、鳴き声も上げずLLサイズになってもツシマスベトカゲが捕食可能なので、かなり利にかなう餌となります。

デュビアは南米産の大型ゴキブリなので育ち切る前に与える必要がありますが、卵胎生で小型の白い幼体を産むので、このサイズ感が餌として非常に有用です。

どちらも放っておいても増えるので、かなりコスパが優れている餌と言ってもいいでしょう。

何と言っても「臭い」がほとんどしないのが最大のメリットです。

 

その他にはバッタなどのグラスプランクトンや、ミミズなどを自家採取する方法もあります。

 

とにかく「生き餌であること」「小型生物であること」の2点が重要なので、逆に両者をクリアできれば餌については取り敢えず一安心です。

 

次にツシマスベトカゲの飼育を難しくしている点に「リター」の存在があります。

 

基本的にツシマスベトカゲは「リター」を拠点に活動しており、飼育下でも「リター」がないとストレス死してしまいます。

幸いにも小型種なので、爬虫類用シェルターや植木鉢・岩などを組み合わせ、その間に上手いこと腐葉土の「葉」の部分をピンセットなどで丁寧に詰め込んでいきましょう。

 

不思議なことにツシマスベトカゲは「リター」さえ確立していれば、かなり警戒心も薄れ行動的になります。

 

ケージは完全底生種なので40〜60cm水槽で十分です。

 

多湿を好むトカゲなので床材は「腐葉土」や「ソイル+落ち葉」など保湿性と隠れ家、その両方を兼ね備えたものをセッティングします。

霧吹きは日に2〜3回ほど行い、冬眠を避けるなら通年20℃前後で飼育しましょう。

 

冬眠を行うのは現時点では余りに情報に乏しく、お勧めはしません。

冬眠中に死亡する個体がかなり多いので、まずは基本的な飼育から長期飼育を成功させることを目標にしましょう。

 

それでは最後に、ツシマスベトカゲの販売価格や値段をお伝えします!

 

ツシマスベトカゲの販売価格や値段はどれくらいなの?

 

ツシマスベトカゲの販売価格は概ね5,000〜6,000円ほどです。

同じスベトカゲの「サキシマスベトカゲ」は頻繁に同価格帯で売られていますが、何故か?ツシマスベトカゲを店頭に見かけることはほとんどありません。

 

特に保護施策や条例等で守られているわけでもなく、レッドリスト内でも最下位に位置します。

おそらくですが、わざわざ対馬まで行き捕獲しても減価償却・利益率が低いのが要因ではないでしょうか?

 

そのため本当に飼育したい方は入荷の情報を耳にしたら直ちに購入をしましょう。

 

それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!

 

ツシマスベトカゲのまとめ!

 

いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは5個ありました。

覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!

 

①ツシマスベトカゲの写真(画像)!特徴や性格は?学名や英語名はなに?

地味な茶褐色の体色に細長い身体、そして小さな四肢が特徴的です。

性格は極めて臆病であり、自切し逃げるほどなので、懐くことは期待しないでください。

学名は「Scincella vandenburghi」英名は「Tsushima smooth skink」です。

 

②ツシマスベトカゲの生息地(分布)はどこなの?

長崎県対馬と朝鮮半島の一部に生息しています。

 

③ツシマスベトカゲが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?

最大記録は全長13cmであり、平均値は7〜9cmほどとなります。

寿命は野生下では5〜7年と言われています。

 

④ツシマスベトカゲの飼育(飼い方)方法は?なにを餌にして食べるの?

表層域に生息する小型昆虫・クモ類が主食です。

飼育下ではコオロギ・ローチ・デュビアの自家繁殖のss〜s個体がピッタリです。

地表種なので40〜60cm水槽で飼うことができますが、人工的にシェルターを組み合わせ内部に落ち葉などをねじ込んだ「リター」を作らなければ飼育は不可能です。

多湿環境を好むので床材は保湿性が高いもの、霧吹きは日に最低限3回は行います。

長期飼育に成功するまで冬眠は避けた方がベストです。

 

⑤ツシマスベトカゲの販売価格や値段はどれくらいなの?

諸々の事情であまり店頭に並びませんが、値段は5,000〜6,000円ほどです。

 

それでは今回はこれで失礼します。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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