みなさんこんにちは。
本日は、マダライモリの生態についてまとめていきたいと思います。
マダライモリは鮮やかな緑に黒いスポットが入る、有尾類の中でも屈指の美麗種です。
また飼育も難しくないので、有尾類愛好家以外にも広く愛されるイモリでもあります。
今回は、マダライモリについてのポイント、
以上9個の点についてお伝えします。
それでは、マダライモリの写真(画像)を見ていきましょう!
目次(クリックで飛べます)
マダライモリのかわいい写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?成長速度は早いの?
写真がマダライモリの成体となります
マダライモリの最も目を引く特徴は、その鮮やかな体色でしょう。
緑色に黒いスポットが入る本種は、その美しさから古くから愛玩種として好まれています。
マダライモリはイモリ科クシイモリ属に分類されますが、このカテゴリーに属するイモリのオスは、繁殖期に目を見張る変化を遂げることで有名です。
マダライモリは繁殖期以外はほぼ陸生のイモリです。
繁殖期には産卵のため水場に入水しますが、その時オス・メス…特にオスが顕著な変化をします。
オスは繁殖期に背中から尾にかけての皮膚がまるでヨットの帆のように激しく隆起します。
そしてオス・メス共に体つきが扁平になり、完全に水中生活に適応するのです。
オスのこの特徴的な隆起の事を「クレスト」と呼びます。
性格は人懐こく、飼い込むとかなり人間への警戒心が薄れます。
懐くというよりかは餌に反応し、人影が見えるとシェルターから這い出てくるといった具合です。
長寿なイモリですので成長速度はかなり緩やかです。
イモリの仲間としてはよく知られる「アカハライモリ」より一回り小さく、餌食いも良いので、かなりペットに向いたイモリと言えるでしょう。
次は、マダライモリの生息地(分布)をお伝えします!
マダライモリの生息地(分布)はどこなの?
マダライモリの生息地はフランス南西部からスペイン北部にかけてです。
分布範囲はかなり広く、海抜の低い開けた平野地帯から標高200~300mほどの山間部まで様々な場所に適応しています。
マダライモリの多くは、多湿でうっそうとした森林地帯の落ち葉の陰や流木・岩の下を好みます。
水場に集まるのはほぼ繁殖期のみです。
次に、マダライモリの大きさと寿命をお伝えします!
マダライモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
マダライモリの大きさは、12~15cmほどです。
最大値でも15cm前後でありスラッとした体形なので、実物を見ると数字以上に小柄に見えるでしょう
オスよりメスの方が若干ですが大きくなるようです。
マダライモリの寿命は有尾類らしく長寿で、最大で20年は生きると言われます。
平均的な寿命は15年と、飼育下・野生下共に長寿なので飼育する場合はかなり長い付き合いを覚悟しましょう。
次は、マダライモリの飼育(飼い方)方法をお伝えします!
マダライモリの幼生時からの飼育(飼い方)方法は?飼育環境(レイアウトや温度)はどうすればいい?
マダライモリの飼育はかなり容易です。
まず幼生の飼育ですが、イモリの幼生は共食いで栄養補給をする習性があるので、確実に成長させたいならプリンカップなどで個別に飼育します。
幼生の餌は孵化させたブラインシュリンプ→イトミミズ→赤虫と成長ごとに変えましょう。
上陸のタイミングは餌食いが細くなり、外鰓が吸収されていくことで判別できます。
この頃になったら園芸用の鉢底ネット等で足場を作っておけば、いつの間にか綺麗な緑色の幼体が掴まっていることでしょう。
マダライモリの餌は多岐に渡りますが、できるだけ動きの遅い餌の方が良いでしょう。
上陸したての個体には刻んだミミズやワラジムシ・コオロギ・ローチなどの若齢個体を与えると喜びます。
成体になるにつれミミズやシルク・ハニーワーム・ナメクジ・成虫のワラジムシ・コオロギ・ローチ等、様々な生き餌をバランスよく与えてください。
ミルワームはリンが過剰であり、ジャイアントミルワームはその顎の強さで体内からサラマンダ―を食いちぎった実例もあるので、与えるのは厳禁です。
また釣魚用のミミズは薬品漬けです。
基本的に釣具屋の活餌は飼育動物の餌には与えることはできません。
また他種と比べ人工飼料や冷凍飼料にかなり容易に餌付きます。
マダライモリにレプトミンやキャットフードなどを与える際は、少し水分を含ませピンセットでつまみ軽く鼻先で揺らしてみてください。
食欲があればかなり容易に食いつくはずです。
次に飼育環境ですが、小型イモリで動きも少ないので30cm水槽から飼育可能です。
水槽である必要もありません。
衣装ケースなどでも飼育可能ですが、あまりに多湿な状況は調子を崩すので蓋を虫かごのように網目にするなど、順次環境にあった改良をしましょう。
注意点は必ず蓋をすることです。
イモリなどの有尾類は脱走の名人で、壁面をつたい簡単に外に出てしまいます。
この場合ほとんどが干からびた状態で発見されます。
そのため蓋をしない=死、ということは決して忘れないで下さい。
マダライモリは生息地では必ず何かしらの隠れ家に潜んでいます。
写真にあるのは爬虫類用のウェットシェルターです。
このシェルターは上部に水を入れるくぼみがあり、素焼きなので徐々に浸透しシェルター内の湿度を適正に保ってくれます。
マダライモリは余りに広いシェルターだと不安がり使用しません。
マダライモリの全長以下、もっとも小さなサイズで充分です。
上陸したての個体や若齢個体には流木等で適切な広さを作ってあげましょう。
その他には1日1回代謝を促進させるため霧吹きをしましょう。
マダライモリは口から水を飲みません。
主に体表から吸収するので霧吹きは必須です。
冬場など乾燥する季節は小さな水入れも入れてあげましょう。
また成長に応じ脱皮もするので、必ず水分は欠かさないのが鉄則です。
マダライモリの最大の優位点はその「高温耐性」です。
日本産のサンショウウオやイモリでさえ飼育環境によっては日本の夏場を乗り切れません。
ところがマダライモリは全有尾類中、最強の高温耐性を持ちます(オオミットサラマンダ―などのネッタイキノボリサンショウウオの仲間は除きます)
もちろん冷やすに越したことはありません。
ですが特別な工夫を凝らさなくても、マダライモリは日本の夏場を乗り切れてしまうんです。
次に、マダライモリが餌を食べない時はどうすればいいのかをお伝えします!
マダライモリが餌を食べない時はどうすればいいの?大きくならない際にはどうしたらいい?
有尾類はごく稀に拒食をします。
マダライモリの拒食はあまり聞きませんが、もし拒食するようでしたらまず飼育環境を見直しましょう。
ケージ内に排泄物が残っていないか?流木等が腐っていないか?水入れが腐敗していないか?等、衛生面で体調を崩し、拒食に陥ることがあります。
飼育環境に問題がなければマダライモリの健康状態をつぶさに観察してください。
お腹にガスが溜まっていないか(有尾類で最もよく見られる最近・ウィルス性の疾患です)・痩せて衰弱していないか・四肢や眼球、尾部や体表に怪我はしていないか…等です。
もしマダライモリの状態が悪いようでしたら、即座に療養用のケージに隔離します。
マダライモリだけでなく有尾類は薬剤に弱いので、投薬は可能な限り避けてください。
水分だけは欠かさないでしばらく様子を見て、じっくりと回復を待つしかありません。
有尾類を診てくれる獣医はかなり少ないでしょう。
そのためこのような状態にならないように丁寧な飼育を前段階で行うべきです。
本当にどうしようもない場合は自己責任で口角に薄いカードなどを咥えさせてください。
条件反射で口を開けるのでその際ふやかしたレプトミンなどを強制給餌します。
ただ経験上回復の確率はかなり低いので、本当に最終手段として下さい。
結論としてはマダライモリの拒食はそのほとんどが健康起因です。
この様な状態になることを避ける丁寧な飼育と知識が、飼育者には求められます。
次に大きくならない場合ですが、これは心配しなくていいでしょう。
基本的に20年、マダライモリは寿命があります。
20年生きる生き物が急速には成長しません。
実際にマダライモリを飼育した際にも、目に見えた成長はほとんどありませんでした。
マダライモリが元気で餌食いも良いようでしたら、成長速度は全く問題はありません。
次は、マダライモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方をお伝えします!
マダライモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
上の写真は繁殖期のオスです。
この様に繁殖期の雌雄判別は非常に容易です。
繁殖期以外の雌雄判別方法ですがこれには分かりやすい方法で2通りあります。
成体の背中を見て下さい。
正中線に黒い斑点があるのがオスとなります。
これは繁殖期のクレストの模様の名残の様なものです。
反対にメスの背中の正中線はまだら模様がなくオレンジ一色です。
次に総排泄孔で見分ける方法です。
後脚の間の総排泄孔を広げてみてください。
I字型をしているのがオス、・と丸い点状になっているのがメスとなります。
次に、マダライモリがかかりうる病気や対策方法をお伝えします!
マダライモリがかかりうる病気は?対策方法も!
マダライモリが罹患しやすい病気は「皮膚病」です。
導入直後には細菌・ウィルス性疾患の内臓疾患も発症することがあります。
すでにお話ししましたが、有尾類…イモリを診てくれる獣医はかなり限られるので予防がベストな選択です。
ただそうは言っても実際にマダライモリが病気を発症したら、飼育者が対処しなけれないけません。
これは完全自己責任で行ってください。
まずマダライモリの皮膚病ですが、一番有用なのが近縁脊椎動物用の薬です。
マダライモリは両生類なので、魚病薬・爬虫類用薬剤が挙がるでしょう。
皮膚病に最も多く見られるのが擦過傷やそこに繁殖するカビなどの真菌です。
これには既定の10倍以上に薄めたメチレンブルーなどを、小範囲から塗布します。
発生場所が身体の末端、つまり四肢先端や尾部後半ならば切断も一つの手です。
イモリの再生能力は再生医学の分野で頻繁に用いられるほどで、その程度なら軽く再生し元通りになります。
ただ再生部位は極端に癌化しやすくなるので、かなりの奥の手でしょう。
細菌・ウィルス性の持ち込み病とは、極端な腹部の肥大化です。
マダライモリだけでなく有尾類によく見られます。
この場合対処法としては清潔なキッチンペーパーを床材にし、水分を絶やさない隔離ケージを用います。
この手の疾患は飼育環境内に既に病原体が蔓延してしまっている可能性が大きいからです。
病原体からシャットアウトし清潔な環境に置く対処療法しか方法はありません。
繰り返しますが病気の場合は完全に自己責任で対処してください。
もしかしたら有尾類を診てくれる獣医もいるかもしれませんし、それを探し出すのが本来の王道です。
そして何度も繰り返しますが「予防」病気にかからせないことが、マダライモリにとって最大の治療なんです。
次は、マダライモリの繁殖の時期をお伝えします!
マダライモリの繁殖(産卵期)の時期はいつ頃なの?
上はマダライモリの幼生です。
マダライモリの繁殖期は日本でいう冬明け、春先前の2~3月頃となります。
マダライモリを繁殖させるには冬季と冬眠の経験が必要です。
冬眠を経験すると繁殖に必要なホルモンが分泌されるからです。
また「雨」が必要だという話もあります。
繁殖を狙う場合は冬眠でエネルギーを多く使いきるため、冬眠前に十分な給餌を行い健康的に太らせてあげましょう。
それでは最後に、マダライモリの販売価格や値段をお伝えします!
マダライモリの販売価格や値段はどれくらいなの?ヤフオクの相場はいくらぐらいなの?
マダライモリの販売価格は概ね5,000~10,000円ほどです。
ヤフオクなどでは繁殖個体が数匹10,000円で販売されていたり、卵の状態で販売されていることもあります。
注意すべきは同一出品者の個体同士は近親なので繁殖することはできません。
繁殖を目指すのなら、他の出品者から血統の違うマダライモリを購入してください。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
マダライモリのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは9個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①マダライモリのかわいい写真(画像)!特徴や性格は?なつくの?成長速度は早いの?
かなりおとなしく、人影に反応し餌をねだるほど慣れます。
寿命の長さから成長スピードはかなり遅くなります。
②マダライモリの生息地(分布)はどこなの?
フランス・スペイン両国に分布します。
③マダライモリが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
マダライモリは最大で15cmになります。
寿命は15~20年とかなり長寿です。
④マダライモリの幼生時からの飼育(飼い方)方法は?飼育環境(レイアウトや温度)はどうすればいい?
幼生は共食いをするので個別飼育をし、ブラインシュリンプを主食にします。
湿度は毎日霧吹き一回、レイアウトは大きすぎないシェルターを専用器具や流木等で作ってあげます。
⑤マダライモリが餌を食べない時はどうすればいいの?大きくならない際にはどうしたらいい?
ギリギリまで個体の食欲がわくのを待ち、駄目でしたら自己責任で強制給餌という手もあります。
成長が遅いので大きくならないと感じますが、餌食いが良ければ全く心配はありません。
⑥マダライモリの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
背中の正中線に黒い斑点がかかるのがオス、オレンジ一色がメスです。
総排泄孔の中がI状がオス、・状がメスです。
繁殖期はクレストで容易に判別可能です。
⑦マダライモリがかかりうる病気は?対策方法も!
皮膚病・細菌ウィルス性疾患が顕著です。
個体の体力に掛けるか獣医を探し出すのが王道です。
⑧マダライモリの繁殖(産卵期)の時期はいつ頃なの?
冬季が終わったばかりの春先、日本でいえば2~3月頃です。
⑨マダライモリの販売価格や値段はどれくらいなの?ヤフオクの相場はいくらぐらいなの?
市販価格で5,000~10,000円ほどです。
ヤフオクは出品者によりけりですが、概ね3匹10,000円ほどで販売されています。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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