みなさんこんにちは。
本日は、ミイロヤドクガエルの生態についてまとめていきたいと思います。
ミイロヤドクガエルは数あるヤドクガエルの仲間でも、幻のヤドクガエルと言われています。
生息域が極めて限定的であり、個体数の維持が懸念されている希少なカエルなんです。
今回は、ミイロヤドクガエルについてのポイント、
以上5個の点についてお伝えします。
それでは、ミイロヤドクガエルの写真(画像)を見ていきましょう!
目次(クリックで飛べます)
ミイロヤドクガエルの写真(画像)!鳴き声や卵の特徴や性格は?
写真は卵塊を孵化するまで保護するオス個体です。
ミイロヤドクガエルはカエル目ヤドクガエル科に分類されます。
古くは原住民が矢尻にヤドクガエルの毒を塗り、部族間抗争などに用いたことから「“矢”ドクガエル」と命名されました。
ミイロヤドクガエルは樹上棲・地上棲の両面を持つ極小のヤドクガエルであり、体内の毒でしかその身を守れません。
そのため自ら攻撃をすることは少なく、基本的には大人しいカエルなんです。
その毒は「自分を食べたら死んでしまうんだ」という防御行為に特化したものになります。
ヤドクガエルの仲間は見た目から分かる様にかなり毒々しく、ある意味華やかな体色を持ちますが、これらは自分が「有毒種」だということを捕食者に知らしめる「警戒色」と言われています。
この毒は生まれつき備わるものではなく、現地での主食である「アリ」を捕食し、体内で合成して作り上げています。
ミイロヤドクガエルはオスが鳴き声をあげメスなどに求愛をしますが、その声はまるで小型鳥類のさえずりにそっくりであり、愛好家の間では「最も美しい鳴き声を持つカエル」と称されるほどです。
また、ミイロヤドクガエルはその有毒性の他にも、かなり際立つ特徴を持つことが広く知られています。
メスは産卵期を迎えると水場には産卵せず、木のうろやコケ・シダ類の群生地・葉っぱのくぼみに僅かにできた水溜りに、10〜20個ほどの卵を産みつけます。
その後オス個体は卵が孵化するまでの約3週間もの間、天敵から献身的に卵を守り続けるのです。
無事オタマジャクシになり孵化すると、オスは背中に子供たちを乗せ、安全な水場まで自ら運びます。
この様な繁殖形態から「子育てをするカエル」とも称されています。
次は、ミイロヤドクガエルの生息地(分布)をお伝えします!
ミイロヤドクガエルの生息地(分布)はどこなの?絶滅危惧種なの?
孵化したてのオタマジャクシを水場へ運ぶオス個体です。
ミイロヤドクガエルは南米エクアドルの完全固有種です。
更にエクアドル中央部に位置するアンデス山脈の、標高1000〜1700m・面積にして5000平方キロメートルのごく限られた地域にしか生息していません。
彼らが好んで住処にするのは、湿地や森林内部を流れる小川などの水場の近くです。
その特異な繁殖方法のため、水場が近くにあるのが必須条件なのでしょう。
近年、ミイロヤドクガエルは河川の汚染や開発による生息地の喪失により、その数を減らしつつあります。
元々限られた地域に生息するカエルなので、今後の個体数の減少が非常に危ぶまれています。
国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「絶滅危惧IB類:EN」に指定されており、近い将来には「野生絶滅」の危険性が高く示唆されています。
次に、ミイロヤドクガエルの大きさと寿命をお伝えします!
ミイロヤドクガエルが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
ミイロヤドクガエルは極めて小さなカエルです。
ヤドクガエルの仲間自体は総じて身体が小さく、極小個体がほとんどですが、ミイロヤドクガエルも例外ではありません。
その全長はオス・メス共に2〜2.3cm足らずで、この大きさで既に繁殖可能なアダルト個体となります。
その全長と比較するとミイロヤドクガエルの寿命はかなり長く、一般的には10〜15年の寿命を有することが知られています。
次は、ミイロヤドクガエルの飼育(飼い方)方法をお伝えします!
ミイロヤドクガエルの飼育(飼い方)方法は?餌はなにを食べるの?
ミイロヤドクガエルの飼育に欠かせないのは「高温多湿」の環境です。
1日2回は霧吹きをして湿度を保ち、温度はパネルヒーターやサーモスタットを用いて、やや低めの22〜26℃を保ち続けてあげましょう。
元々アンデス山脈の高知に生息するので、極端に高い温度は求めません。
飼育環境は他のヤドクガエルの様に、観葉植物などを多用した「ビバリウム」が最も適しています。
底砂は保湿性の高い「ピートモス」や「ヤシガラ土」を敷き、湿度維持に努めましょう。
この際に成分表を熟読し、化学肥料などが混入している商品は絶対に避けて下さい。
水場を好むのでタッパーや小皿でちょっとした水溜りを必ず作りましょう。
ミイロヤドクガエルはその小ささから、ケージについては特に迷うことはありません。
小型水槽や小型爬虫類用の縦長ケージ、プラケースでも十分に飼育可能です。
この種のヤドクガエルで一番手を焼くのが、実は餌の入手なんです。
というのも、あまりに小型なカエルなので市販されている活き餌はほとんど与えることができません。
強いて言えば孵化直後のピンヘッドのコオロギくらいでしょう。
ただ小さな活き餌は需要が少なく、一般のペットショップでは、そう頻繁に見かけることはできません。
飼育開始前に近場の爬虫・両生類専門店をリサーチし、安定して購入できる体制を整えておきましょう。
もう一つの方法はWeb通販です。
各種の巨大通販サイトや専門店のホームページを通し、これらの餌を容易に手に入れることができます。
野生下ではその毒の元となるアリや、小型昆虫類を主食としています。
コオロギやローチ類のアダルトサイズを購入し、自家繁殖するのも一つの手でしょう。
ただ、ミイロヤドクガエルは餌への食いつきが他のヤドクガエルと比べ非常に良く、下で絡め取る捕食方法ではなくそのまま獲物にかぶりつきます。
与える餌は小さいに越したことはありませんが、この様な特徴から他のヤドクガエルより大きめの餌も捕食できるので、餌の与えやすさという点ではヤドクガエルの仲間ではかなり容易な部類になります。
それでは最後に、ミイロヤドクガエルの販売価格や値段をお伝えします!
ミイロヤドクガエルの販売価格や値段はどれくらいなの?
ミイロヤドクガエルはその希少さとは別に、意外にも頻繁に流通しています。
これはミイロヤドクガエルがヤドクガエル内でも群を抜き、飼育・繁殖が容易なことが原因です。
現在流通しているミイロヤドクガエルは、そのほとんどがブリード個体であり、ワイルド個体の捕獲は行われていません。
値段は1匹あたり7,000〜13,000円と、希少種にしてはかなり安価で流通しており、このカエルの繁殖の容易さが窺えます。
ぜひ、ミイロヤドクガエルのペアを手に入れた方は、繁殖までチャレンジしてみて下さい。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
ミイロヤドクガエルのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは5個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①ミイロヤドクガエルの写真(画像)!鳴き声や卵の特徴や性格は?
性格は非常に穏やかであり、飼育難易度も低いカエルです。
オスはまるで小鳥のさえずりの様な鳴き声を発します。
子育てをするカエルとして有名で、僅かな水溜りに産卵し、孵化するまでオス個体が卵を守り続けます。
孵化したオタマジャクシは、オス自らが背に乗せ湿地帯の池や沼などに運ぶという、変わった子育てを行います。
②ミイロヤドクガエルの生息地(分布)はどこなの?絶滅危惧種なの?
エクアドルのアンデス山脈の標高1000〜1700m付近にのみ限定的に生息しています。
IUCNでは絶滅危惧IB類に指定されており、近い将来の野生個体群の絶滅が危惧されています。
③ミイロヤドクガエルが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
ミイロヤドクガエルは2〜2.5cmと非常に小型なカエルです。
そのサイズに反し長寿で10〜15年の寿命を持つとされています。
④ミイロヤドクガエルの飼育(飼い方)方法は?餌はなにを食べるの?
高地に住むので気温はやや低めの22〜26℃ほどを維持し、キリフキや床材を工夫して多湿の環境を作りましょう。
小型の水入れを用意し、観葉植物などを植えた「ビバリウム」での飼育が適しています。
小柄なカエルなので餌はssサイズのコオロギがメインとなるでしょう。
⑤ミイロヤドクガエルの販売価格や値段はどれくらいなの?
希少種ですが飼育・繁殖のしやすさからブリード個体が出回ります。
値段は7,000〜13,000円と店舗によりマチマチでしょう。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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