みなさんこんにちは。
本日は、メキシコパイソンの生態についてまとめていきたいと思います。
メキシコパイソンは一属一種の変わり者で、その何とも言えない独特の特徴が人気の秘訣です。
一見するとごく普通のヘビと感じますが、薄茶色の背面に白〜黄色の腹部を持ち、その鱗は非常に繊細で魅力的な光沢を持ちます。
今回は、メキシコパイソンについてのポイント、
以上6個の点についてお伝えします。
それでは、メキシコパイソンの写真(画像)を見ていきましょう!
目次(クリックで飛べます)
メキシコパイソンの写真(画像)!特徴や性格は?学名はなに?
上記写真がメキシコパイソンとなります。
メキシコパイソンはパイソンの名前を冠しており、ボア科のヘビと思われがちですが、前述の様に一属一種の独立した種類となります。
メキシコパイソンはパイソンの仲間とは全く関係のない「メキシコパイソン」そのものなんですね。
ですが奇妙なことに、ボアやパイソンとはかなりの近縁種で、種の特徴の一部にもかなりの重複傾向が見られます。
そのため現在でも系統的には「有鱗目ヘビ亜目真蛇下目“ボア上科”と上位分類に「ボア」の名が入るほどです。
どう見ても辻褄が合わないその性質や、この様なややこしい特徴や分類上から「ニューワールドパイソン:新世界のパイソン」とも称されるほどです。
更に遺伝子解析を進めると、アフリカ・アジア・オセアニアに生息するニシキヘビの仲間や、アジアに生息するサンビームヘビに似通るらしいのですが、そもそもメキシコパイソンの生息地はこの2種とは一切被っていません。
この様に大変謎が多い上に入荷自体そのものが極めて少なく、非常に情報に乏しいヘビなんです。
メキシコパイソンの外見はまるでイルカを彷彿とさせる様な顔つきをしており、鱗がきめ細やかで、触り心地も他種と比べ相当柔らかくモチモチとしています。
この類の特徴を持つ動物には地中生活者が多く、メキシコパイソンも例外ではありません。
飼育下ではシェルター内を寝ぐらにすることもありますが、それが気に入らないと土の中に潜りこみ、自分好みの巣を作り始めるほどです。
この様に地中性傾向が強いヘビなので、飼育の際にはシェルターをいくつか用意し土を浅く敷くことで、その姿を観察し積極的なコミュニケーションを取ることができます。
メキシコパイソンの学名は「Loxocemus bicolor」といい、英語では「Mexican python」と呼ばれています。
次は、メキシコパイソンの生息地(分布)をお伝えします!
メキシコパイソンの生息地(分布)はどこなの?
メキシコパイソンは見る角度により様々な色彩を見せてくれます。
メキシコパイソンの生息域は、その名の通りメキシコ南部からコスタリカにかけての中米地方の広域に分布します。
更には、グアテマラ・ホンジュラス・エルサルバドル・ニカラグアと、その生息域は中米を南下します。
主に低地から、やや小高い中程度の標高地を生息環境として好むようです。
地中性傾向が極めて強く、現地では雑木林等の落ち葉の下や朽木・岩陰、土壌の内部を好む陰性傾向の強いヘビです。
特にメキシコパイソンは土壌内生活を最も好みます。
そのため現地ではなかなかその姿を確認することができず、調査も遅々として進んでいないのが現状です。
次に、メキシコパイソンの大きさと寿命をお伝えします!
メキシコパイソンが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
メキシコパイソンの公式な記録では、最大1.57mの個体が確認されています。
通常はそこまで大きくならず、アダルト個体は平均全長90cm程度であり、ヘビとしては「中型種」と呼んでもいいでしょう。
メキシコパイソンの寿命はかなりデータが乏しいのですが、海外飼育者の情報では8〜10年という報告がありました。
ただ「40年」と記載のある洋書もあり、かなり認識がバラバラです。
あくまで私見ですが…このサイズや生活スタイル・近縁種から示唆すると、やはり約10年の寿命といった方が個人的にはしっくりきます。
この様に未知の部分が多いヘビなので、こと寿命においてはかなり情報量が多く、混乱しているのが現状です。
次は、メキシコパイソンの飼育(飼い方)方法をお伝えします!
メキシコパイソンの飼育(飼い方)方法は?餌はなにを食べるの?
メキシコパイソンの飼育には必ず厚く敷いた床材が必要不可欠です。
シェルター等を多く設置してコミニケーションをはかるのも良い…と書いたのですが、余りに野生の生態とかけ離れているので、ストレス死の可能性が拭い切れません。
かなり高価なヘビなので「土を飼う」飼育方法を選ぶのがベターでしょう。
環境に慣れると給餌の際にひょっこり頭を出してくれたり、通りがかる僅かな振動で飼い主に餌をねだる様にもなります。
その床材ですが、一般的にはアクアリウム用のソイルがよく用いられます。
泥を高圧で固めて作られており、ほぼ100%自然由来の物質のみで構成されるので、メキシコパイソン様に作られたのでは?と思うほど飼育に適しています。
野生下では乾燥地にも生息するので頻繁なキリフキ等は不要ですが、身体全体が浸る様な水容器は必ず設置しましょう。
更に目につかない土の中に排泄するので、半月〜1ヶ月を目安に、ソイルは全交換して下さい。
メキシコパイソンの自然下での主食は、ネズミ等の齧歯類・トカゲ・イグアナの卵などかなり限定されています。
飼育下では成長に応じ、冷凍マウスの各ステージ・冷凍ラットを与えて下さい。
一見神経質そうですが非常に餌食いも良く、飼育そのものは容易な部類です。
本来夜行性傾向が強いのですが、飼育下では昼間に顔を出し、餌をねだる姿も見られます。
メキシコパイソンを始め、ヘビの仲間は紫外線は必要としません。
ただ自らの体温を上げられる様に33〜35℃程度のバスキングスポットは常に用意しましょう。
また熱帯域のヘビであり土中性なので、土そのものを暖める「もぐリッチ」や「暖突」などを用い、概ね27〜30℃ほどを保ってあげましょう。
ただメキシコパイソンの価格を考慮すると、思い切って部屋ごと暖房をかけてしまうのが、一番適していると言えます。
次に、メキシコパイソンの繁殖の時期や産卵の時期をお伝えします!
メキシコパイソンの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
メキシコパイソンは自然界では通常3〜5月にかけ繁殖・産卵期を迎えます。
一度に3〜10個ほどの卵を産卵し、孵化するまで親蛇がトグロを巻き保護しますが、孵化後はすぐに親離れをし独力で生きていきます。
それでは最後に、メキシコパイソンの販売価格や値段をお伝えします!
メキシコパイソンの販売価格や値段はどれくらいなの?
メキシコパイソンはIUCNでは最も低いカテゴリーの「(絶滅の恐れがない)低危険種」です。
そのため商取引には国際条約等の枷は一切存在しません。
ですが、特筆すべきはその個体採取の困難さです。
更に治安の非常に悪い中米地方に生息する事が、入手の難しさに輪をかけています。
日本の外務省でも大半が渡航危険地域とされており、その状況下でひたすら土を掘り個体を見つけ出す必要性があります。
もちろん飼育下繁殖個体もごく稀に出回りますが、微々たるものです。
以上の様な事情から、ベビーサイズの個体でも10〜15万円と非常に高価なヘビとなります。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
メキシコパイソンのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは6個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①メキシコパイソンの写真(画像)!特徴や性格は?学名はなに?
ほぼ地中性のヘビで、イルカの様な頭部は土を掘るのに特化しています。
一属一種のメキシコパイソンというヘビですが、他種との共通点が多く「ニューワールドパイソン」という異名がつけられるほどです。
学名は「Loxocemus bicolor」と言います。
②メキシコパイソンの生息地(分布)はどこなの?
メキシコを中心とした中米地域に分布しています。
③メキシコパイソンが成体になると最大でどれくらいの大きさに成長する?寿命は?
最大記録は1.57mの個体が知られていますが、概ね90cmほどが平均的です。
寿命は諸説あり10〜15年と記されている専門書もあれば、30〜40年とも言われており、確証がないのが現状です。
④メキシコパイソンの飼育(飼い方)方法は?餌はなにを食べるの?
地中性でありソイルを厚く敷く「土飼い」が基本ですが、敢えて薄い土壌にシェルターを多用する飼育方法も可能です。
高価なヘビなので、ストレスなどを加味すれば土飼いがベストです。
餌は冷凍マウス・ラットを与えましょう。
紫外線は必要ありませんが、身体が浸るほどのタッパーなどの水場と、30数℃になるホットスポットは用意しましょう。
気温は各種ヒーターかエアコンで27〜30℃付近を保ちます。
⑤メキシコパイソンの繁殖の時期や産卵の時期はいつ?
野生下の繁殖・産卵期は3〜5月となります。
⑥メキシコパイソンの販売価格や値段はどれくらいなの?
生息国の政情が不安定であり、多量に採取できない地中種なので、ベビーサイズでも10〜15万円と非常に高価な種類となります。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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